olioli

敷地は栗林とキウィ棚に囲まれた場所で、建物が立つ前はここにもいくつかの栗の木が植わっていた。
栗の木が点在する畑の中には、木陰や葉の茂り具合、下草の延び具合によって密度の異なる隙間が生まれており、 木々の間を散策すると、ぽっかりと日当りのよい広い場所ができていたり、向こうの道路を散歩する人が枝葉の間から透けて見えたり、キウィ棚の下を抜けてくる涼しい風が感じられたり、木々の間の魅力的な場所がいくつも見つけられた。
建物の中にもその魅力的な場所が取り込めればと思い、建物の中にどうしても必要となるプライベートな場所(個室・仕事場・お風呂)などを外の栗の木と同程度の小さな箱を構造家と相談しながら、程よい距離感をもって点在させていった。小さな箱にはいくつかの開口が開けられ、家族との間の繊細な境界となり、お互いの存在が見え隠れするようにした。箱どうしの隙間は小さな別の空間になったり、まとまった大きなリビングになったりして、いろいろなスケールを感じさせてくれる。木々の間を移動する時のように、ゆるやかに分節されたひとつらなりの空間となった。

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